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健康診断における血液検査の重要性

執筆者の写真: ドクターエージェント 株式会社
ドクターエージェント 株式会社
7月18日
読了時間: 5分

更新日:17 分前

よく診断で行う血液検査は、症状が現れる前の体の変化を見つけるための大切な検査です。「検査項目のアルファベットが多くてよく分からない」「数値が高いと、どんな病気が考えられるの?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。


血液検査では、主に貧血、肝機能、脂質、血糖、腎機能、尿酸値などを確認できます。ただし、実施される項目は健康診断の種類やコース、年齢、医師の判断によって異なります。職場の一般定期健康診断では、貧血・肝機能・血中脂質・血糖などが主な血液検査項目です。


健康診断で調べる主な血液検査

分類

主な検査項目

分かること

貧血検査

赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット

貧血や多血症の可能性

肝機能検査

AST、ALT、γ-GT

肝臓や胆道系の異常

脂質検査

LDL、HDL、中性脂肪

脂質異常症、動脈硬化のリスク

血糖検査

空腹時血糖、HbA1c

糖尿病や血糖状態

腎機能検査

クレアチニン、eGFR

腎臓のろ過機能

尿酸検査

尿酸・UA

高尿酸血症、痛風のリスク

血球検査

白血球、血小板など

炎症や血液の異常の手がかり


1.貧血の有無

貧血検査では、主に次の項目を確認します。

  • 赤血球数・RBC

  • 血色素量・ヘモグロビン・Hb

  • ヘマトクリット・Ht


ヘモグロビンは、血液中で酸素を全身に運ぶ役割を担っています。数値が低い場合は、鉄欠乏性貧血などの可能性があります。貧血になると、疲れやすい、息切れがする、動悸がする、立ちくらみが起こるといった症状がみられることがあります。一方で、ゆっくり進行すると本人が異常に気づかない場合もあります。


2.肝臓の状態

肝機能検査では、主に以下の数値を確認します。

  • AST・GOT

  • ALT・GPT

  • γ-GT・γ-GTP


ASTやALTは、肝臓などの細胞に含まれる酵素です。特にALTは肝臓に多く存在し、脂肪肝、肝炎、飲酒による肝障害などで上昇することがあります。γ-GTは、飲酒の影響や胆道系の異常などを調べる手がかりになります。ただし、数値だけで病名が確定するわけではなく、腹部超音波検査などの追加検査が必要になる場合があります。


3.コレステロールと中性脂肪

脂質検査では、主に次の項目を調べます。


LDLコレステロール

一般に「悪玉コレステロール」と呼ばれます。高い状態が続くと血管内にコレステロールが蓄積し、動脈硬化を進める要因になります。


HDLコレステロール

一般に「善玉コレステロール」と呼ばれます。HDLは高すぎることよりも、低い場合に注意が必要です。


中性脂肪・トリグリセライド

食べ過ぎ、飲酒、肥満、運動不足などの影響を受けやすい項目です。中性脂肪が高い場合やHDLが低い場合、LDLが高い場合は、脂質異常症が疑われます。脂質異常が続くと動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞などの発症リスクが高まる可能性があります。


4.糖尿病の可能性

血糖に関する検査では、主に空腹時血糖とHbA1cを確認します。


空腹時血糖

採血した時点での血糖値を調べます。食事の影響を受けるため、健診前の飲食については受診施設の指示に従う必要があります。


HbA1c

HbA1cは、過去1~2か月程度の平均的な血糖状態を反映する指標です。そのため、採血直前だけ食事を控えても、普段の血糖状態がある程度反映されます。血糖値やHbA1cが高い場合は、糖尿病または糖尿病予備群の可能性があります。糖尿病は初期には自覚症状が少ないため、健診による早期発見が重要です。


5.腎臓の働き

健康診断のコースによっては、次の項目も測定します。

  • 血清クレアチニン・Cr

  • eGFR・推算糸球体ろ過量


クレアチニンは、筋肉で作られ、腎臓から尿として排出される物質です。血液中のクレアチニン値や年齢、性別などから計算したeGFRによって、腎臓が血液をろ過する能力を推測します。慢性腎臓病は、進行するまで症状が現れにくいことがあります。クレアチニンやeGFRだけでなく、尿たんぱくの結果と併せて評価することが大切です。


6.尿酸値

尿酸・UAは、体内でプリン体が分解された際に生じる物質です。尿酸値が高い状態は高尿酸血症と呼ばれ、痛風発作だけでなく、尿路結石や腎障害の原因となることがあります。肥満、高血圧、脂質異常症、高血糖などを併せ持つ方も少なくありません。尿酸値が高くても症状がないことがありますが、自己判断で放置せず、食事や飲酒習慣、治療の必要性について医師に相談しましょう。


7.白血球や血小板

健診コースによっては、白血球数や血小板数も調べます。白血球は感染症や炎症などで増えることがあります。血小板は、出血した際に血を固める働きがあり、極端な増減がある場合は追加検査が必要になることがあります。一時的な体調変化でも数値が動く可能性があるため、ほかの検査結果や症状と合わせて評価します。


血液検査の結果を見るときの注意点

健康診断は、病気を確定診断する検査ではなく、異常の可能性がある人を見つけるためのスクリーニングです。数値が基準範囲から外れていても、すぐに病気だと決まるわけではありません。反対に、基準範囲内であっても、前年より大きく変化している場合には注意が必要です。また、血糖や中性脂肪などは食事の影響を受けます。検査前は、健診施設から指定された絶食時間や飲水方法を守りましょう。


結果に「要再検査」「要精密検査」「要治療」と記載されていた場合は、症状がなくても放置せず、医療機関を受診してください。再検査や精密検査は、異常が一時的なものかを確認し、病気の有無や程度を詳しく調べるために行われます。


まとめ

健康診断の血液検査からは、貧血、肝機能障害、脂質異常症、糖尿病、腎機能低下、高尿酸血症など、さまざまな異常の手がかりを得られます。大切なのは、結果を受け取っただけで終わらせず、過去の数値と比較し、必要に応じて再検査や治療につなげることです。健康診断で異常を指摘された方や、検査結果の見方が分からない方は、結果表をご持参のうえ医療機関へご相談ください。


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